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油絵の具

昨日部屋の片づけをしていて、久しぶりに油絵の道具をひっぱりだしました。

高校のとき、芸術を専攻していて、油絵を描いていました。卒業してからは、一度知人に頼まれて油絵を描こうとして、描けず、結局アクリルで描いて、それから道具をしまいこんだままになっていました。

油絵セットのバッグ、テレピンとダンマルガムのボトル、自分で混合して作ったオイルが3種類(これどう違うのかな・・・?)、新品の筆洗器、使い方を忘れてしまった不思議な粉・・・

そして絵の具と筆が入った箱を開けたときの、あのなんとも言えない不思議な感覚・・・

高校のとき、一生懸命というか必死に絵を描いていたこと、買ったままでまだ使っていない絵の具、まるで「やっと僕たちを見つけてくれたね!」「気づいてくれたね!」って言われているような、長い間止まっていた時間がふっと息を吹き返して、動き始めたような・・・

浦島太郎が玉手箱を開けたときってあんな感覚だったのかな?

なんだか一瞬、うすむらさき色の霧につつまれた感じで、閉じ込めていた何かが解き放たれたような感覚・・・うまく言えません。
でもたしかに、ほんのちょっとだけど、心がぐっと踊った気がしました。

思えば、自分らしく素直に描くことを忘れていたのかも。わたしはどんな絵が好きで、どんなふうに描きたいか。それを高校で絵を習っているうちに、忘れてしまったのかも。

絵だけに限らず、何かを生みだそう、表現しよう、とすれば必ず評価がついてくる。高校のとき、わたしはそれに耐えることができなくて、「わたしはわたし」といえる強さもなくて、絵を描くことを単純に楽しむこともできませんでした。

今なら楽しめるかな?自分が本当に描きたい絵を、描きたいように描けるかな?

油絵の具たちをまた寝かせておくのはかわいそうなので、また描き始めてみようかな、と思った出来事でした。

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